個別案件の採算性を確認する(3)

原価管理にはもう一つ、取り入れる際に難しいハードルがあります。
それが配賦費です。

配賦とは、簡単にいえば「割り振り」ということです。
では配賦費とはどういうことか?というと、直接費と間接費の関係が出てきます。

例えば工事を行う際に、直接工事に携わった人がは明確だと思います。
しかし、会社の中には、直接工事に携わらない人、例えば経理や、事務員さんが居ますよね。
もしくは、社長も直接工事を行わないことでしょう。

そのように「直接案件に携わらない人」「会社を共通の部門として支えている人」というのは
原価に組み入れることが難しくなります。

このような人々を間接部門・間接要員と呼びます。

さらに、この間接部門に掛かる人件費を始めとした費用は配賦費ということで
共通のコストとして広く、薄くコストに反映するのが一般的です。

共通費の反映の仕方は、一般的に原価に一律の費用率を設定し、
一般管販費率、配賦費率、共通費率というような言葉で定義し、原価計算に盛り込みます。

一般的に配賦費率は15%~25%というところが多いでしょう。もちろん事業・サービスの業種や内容によって異なります。