どんぶり勘定と案件別管理

世の中には「どんぶり勘定」という言葉があります。
この「どんぶり勘定」という言葉は少し誤解されることがあります。

八百屋さんのザルにあるようにどんぶりに小銭を入れて会計をするから良くわからない。
収支があっているかわかるだけ、というイメージを持たれていると思います。

これは当たっても居るのですが、本当のどんぶり勘定というのは、案件別に収支がわからないということなのです。
うちには金庫があるから大丈夫だとか、うちには経理担当者が帳簿を付けているから大丈夫だという経営者がおられます。

しかし、本当のどんぶり勘定というのは、
例えば、八百屋で言えば、1日の収支はわかるが、トマトの儲けの合計がわからない、キュウリの儲けの合計がわからない。ということです。

一方で建設業ではXX宅の新築工事の売上がいくらかというのはわかりますが、それにかかる経費、外注費、原材料費、そして労務費がわからないという状態が「どんぶり」です。こう考えると多くの企業で多くのシーンがどんぶりでは無いかという懸念がありますよね。

一般的に建設業に限らず、ソフトウェア、WEBサイト、広告、士業を始めとしたサービス業など、案件別に売上が立つ事業や、それぞれのプロジェクト毎の時間配分がわかりやすいサービスではこのような案件型の管理というのは重要になります。
しかし多くの案件型の事業では見積段階ではその事業の採算性を見ているモノの、オンタイムや完了時にフィードバックや振り返りがあるかというとちょっと足りないケースがあります。

次からは案件型の仕事において、採算性を見ていく術を考えて見ましょう。